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日本選抜*ニュージーランド学生−’99年4月18日・花園、R/田中 伸明−

日本選抜 29−13 ニュージーランド学生

前半 日本(2T2G)14−10 NZ学生(1T1G1PG)

後半 日本(2T1G1PG)15−3 NZ学生(0T1PG)

日本選抜、1・中道(神鋼)、2・坂田(サントリー)、3・笠井(東芝)4・桜庭(釜石)、5・田沼(リコー)、6・渡邉(東芝)、7・大久保(サントリー)、8・ジョセフ(サニックス)、9・バショップ(サニックス)、10・岩淵(神鋼)、11・ツイドラキ(トヨタ)、12・元木(神鋼)、13・古賀(三洋)、14・大畑(神鋼)、15・松田(東芝)、交代・渡邉・後30→木曽(立命)、中道・後30→長谷川(サントリー)

雨でグランド状態が悪く風も強かった。立ち上がりはキックを中心とした組み立て、NZは12分SOのトライで先制。17分PGを決め10−0とリード。選抜は30分ゴール前に攻め込みPR笠井がトライ(G ・キッカー岩淵)。39分、NZ陣10m付近のラックを起点に最後はツイドラキがトライ(G)し逆転。後半6分ゴール前に攻め込み、左に3人展開し最後は大畑がトライ(G)。20分にもツイドラキがトライをあげて26−10とリード、35分にもPGで加点して勝利を決めた。

この試合はワールドカップ日本代表の選考試合らしい。元オールブラックス、バショップとジョセフが日本選抜に名前を連ねた。ルール上は問題ないのだろうが世界レベルの人材不足を露呈してきた感じだ。この試合確実にゲインを切った効果的なプレーは、スクラムからの早いNO8ジョセフのサイドアタックであった。岩淵もステップで内に切り込み相手SOをかわす個人技と元木とのスイッチプレーが効果的であった。SHバショップとのコンビは練習不足なのかよくなかったが、完成度を高めれば攻撃オプションの増加が期待できる。

問題点は1点集中型アタック。モールや縦攻撃に人数がかること、また、ラックでの寝込みが多くFWのプレー参加が遅い事。前半39分のラックはNZが全員起き上がっているのに、選抜は4人も寝たままであった。この試合はNZ学生に対して人を集中した縦攻撃がうまくいったが、ラインデフェンスが薄くターンオバーされれば一発独走トライを獲られたかもしれない。現状では広くスペースをカバーできておらず不安のあるラグビーであった。

結論>ワールドカップ日本FWの核はジョセフ、BKの核はマコーミック、さらに、ジョイントがSHバショップ。平尾監督は下駄を彼らに預けるのか。日本人セカンドロー、バックローは190cm以上の人選。スペースをカバーするために180cm台でもスピードと運動量の多いプレイヤーを選考した方がいいかもしれない。−’99・4・19−

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