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’９８リーグ概況　１９８８シーズン

Ａ・Ｂリーグ入れ替え戦

　（このページは辻本さんのご好意により制作できました）

辻本さんの観戦記

第１試合大経大（Ａ８位）－天理大（Ｂ１位）－宝が池－

大経大２３－１７天理

前半大経１２－０天理

後半大経１１－１７天理

＜前半＞

６分天理正面35ｍＰＧ⑮失敗

22分大経ゴール右横ラックから④が抜け出すが、ゴール前２ｍで天理⑫の好タックルに合い、トライならず。

25分大経ゴール前でＰＫを得て、⑧がチョン蹴りからそのまま左中間にＴ。25ｍＧ⑮失敗。（５－０）

33分天理自陣から右へ展開。完全に人数が余っており、パスが通ればトライチャンスだったが、⑩→⑭への飛ばしパスに失敗。ノックオン。

37分天理ゴール前３ｍでマイボールラインアウト。モールで一度押し戻されるが、ゴール前10ｍでＰＫを得る。ＦＷが攻め立てるが、ラックからの球出しでノックオン。

40分大経自陣でのラインアウトから左のスペースへキック。チャンスをつかみ、ラックから右へ。⑫→⑭へと渡り、右中間にインゴール。中央に回り込みＴ。 25ｍＧ⑮成功。（12－０）

＜後半＞

７分大経右中間15ｍＰＧ⑮成功。（15－０）

９分天理右中間15ｍＰＧ⑮成功。（３－15）

13分天理 ⑮の好タッチで約50ｍのゲイン。一気にゴール前５ｍまで攻め込む。直後のラインアウトを相手にキープされ、ゴール前10ｍまで後退するが、マイボールラインアウトからＦＷが前進。この間大経の反則が続き、最後は左中間ラックから⑨→⑩→⑫と渡ってゴール左横にＴ。 15ｍＧ⑮成功。（10－15）

21分天理ゴール前20ｍマイボールラインアウトからＦＷがサイドアタックで徐々に前進。大経がオーバーザトップ、オフサイドを連発した所でＰＴ。Ｇ⑮成功。（17－15）

25分大経正面10ｍ余ＰＧ⑮成功。（18－17）31分大経ゴール前でマイボールスクラム。右サイドを突くが、オーバーザトップでチャンス逃す。

34分大経ゴール前３ｍマイボールラインアウトからモール、右へ回って⑤が左中間にＴ。 25ｍＧ⑮失敗。（25－17）

（公式記録ではありません。私がスタンドから記録したものです。）

というわけで、大経大がシーソーゲームを制し、Ａリーグ残留です。

大経大は冷や汗ものでした。ＦＷが攻めきれず、ＢＫがサイドを突く攻撃を繰り返し、密集から離れているプレイヤーが２人だけ、という異様な状態もありました。ダイレクトタッチが３本あり、ピンチをなかなか切り抜けられなかったのも苦戦の原因かと思います。

天理大は、一人一人がボールを持ちすぎてしまい、流れを引き込めませんでした。風上の前半にリードを奪っておきたかったです。両センターをはじめ一対一ではディフェンスも頑張っていましたし、第３列の動きも良かったです。Ｎo.８が右ウイングの位置にいるのには驚きましたが、いい走力をもっています。

第２試合摂南大（Ａ７位）－大教大（大阪教育大学）（Ｂ２位）

摂南３８－２９大教

前半摂南１４－２２大教

後半摂南２４－７大教

＜前半＞

47秒大教左タッチライン沿いを⑮が相手ＤＦを次々と交わし、フォローの⑥が左隅にＴ。30ｍ弱Ｇ②失敗。（５－０）

６分大教相手パスが乱れたところをカウンター。左タッチライン沿いを⑪が抜け出し、フォローの⑮が中央へＴ。20ｍ弱Ｇ②成功。（12－０）

12分大教自陣から⑦が中央突破して、敵陣へ。その後左中間ラックから左へ。⑬→⑮飛ばしパスが決まり、左隅へＴ。25ｍＧ②失敗。（17－０）

28分大教マイボールスクラムから⑧前進。ラックから⑩→⑭（左のラインに参加）と渡りゴール右へＴ。正面15ｍＧ②失敗。（22－０）

33分摂南ゴール前５ｍＰＫ。⑦がチョン蹴りからそのまま左中間にＴ。25ｍＧ⑮成功。（７－22）

37分摂南ゴール前７ｍＰＫからラック、モールで持ち込み左中間にＴ。25ｍＧ⑮成功。（14－22）

39分摂南自陣から再三ＰＫを得てゴール前５ｍまで攻めるが、ノックオンでチャンスを潰す。

＜後半＞

２分摂南ゴール前５ｍ中央モールから右へ。⑩→⑭と渡り右中間にＴ。 20ｍＧ⑮成功。（21－22）

13分大教正面30ｍ余ＰＧ②失敗。

17分摂南ゴール前15ｍラインアウトからモール。大教がコラプシングの後に続いて反則を犯し、ＰＴ。Ｇ⑮成功。（28－22）

23分大教ハーフウェーライン付近相手ボールラックから摂南⑩を潰し、カウンター。 ⑤のタテ突破で一気に攻め入り、ラックから⑩→⑭→⑪と渡り右隅へＴ。25ｍＧ②成功。（29－28）

34分摂南正面35ｍＰＧ⑮成功。（31－29）

36分摂南ゴール前５ｍラック、左サイドを⑪が突き正面にＴ。15ｍＧ⑮成功。（38－29）

42分摂南正面40ｍ弱ＰＧ⑮失敗。

（公式記録ではありません。私がスタンドから記録したものです。）

後半はスタンドの摂南大の部員が総立ち。大教大の応援も熱がこもり、盛り上がりました。なんとか逆転した摂南大が入替戦３連勝です。勝つには勝った摂南大ですが、何とも冴えない試合でした。前半はＢＫのディフェンスがまるでザルのよう。⑦佐々木の体格にものを言わせた豪快なプレーでトライを重ね、キッカーの差で勝ちましたが、ＢＫもモール、ラック時のライン形成が遅く、ＦＷの前進には右往左往。ボールが出ても大教大にしっかり守られてしまいました。15人の意識が全く統一されていないのか、と思わざるを得ません。残留を決めてスタンドの部員にガッツポーズをしている選手がいましたが、そんなことやってる場合ではありません。

一方の大教大は、試合開始直後のトライで流れをつかみました。特に横への素早い展開とまとまった防御、特にゴールを背にしての粘り強い防御が光りました。後半唯一のトライはかなり練習していたのでしょう。ラストパスを出した選手がトライの瞬間、快心の表情でした。体格で劣るＦＷもプレッシャーを受けながら、最後まできびきびとよく走りました。いいチームです。ただ、前半30分を過ぎて、動きが急に硬くなりました。やはり勝利を意識したのでしょう。これがＡリーグへの壁、自分に中にある壁なのかな、と感じました。⑦番の選手の号泣は見ていて辛かったですね。

以上２試合。この４チームで、潜在能力は摂南大が一番かなと思っていましたが、試合は大接戦でした。例えば入替戦を４チームの総当たり戦にしたりできないのかな？と思ったりもします。力の拮抗した相手と競うことでレベルアップが図れると思うのですが。入替戦ともなれば真剣勝負になるのは間違いないですし。

それから、敗れた天理大、大教大両校の選手の試合後の紳士的な態度は立派でした。レフリーや相手の選手に握手するのはいわば当然のマナーですが、当たり前のことを当たり前にできるのは素晴らしいことです。