HOME 目次 52回社会人

社会人大会決勝

2000年1月30日・花園ラグビー場14:00KO, R・石井 勝

神戸製鋼 35−26 ワールド

前半 神鋼(2T2G2PG) 20−8 ワールド(1T0G1PG)

後半 神鋼(2T1G1PG) 15−18 ワールド(3T0G1PG)

神鋼、1・中道(同大)、2・弘津(同大)、3・清水(明大)、4・小泉(早大)、5・ラーセン、6・小村(明大)、7・富岡(明大)、8・伊藤剛(法大)、9・苑田(法大)、10・ミラー、11・増保(早大)、12・元木(明大)、13・吉田(京産大)、14・大畑(京産大)、15・八つ橋(天理大)

入替え、吉田→伊藤紀(同大)、交代、小泉→武藤(同大)、

ワールド、1・北迫(大東大)、2・立川(日大)、3・佐藤(早大)、4・羽根田(龍谷大)、5・遠藤(早大)、6・黒川(同大)、7・徳原(同大)、8・ターナー、9・鬼束(同大)、10・由良(帝京大)、11・織田(大体大)、12・マードック、13・向山(同大)、14・西村(同大)、15・福岡(大東大)、

入替え、立川→安田(専大)、徳原→高田(大経大)、マードック→タウファヘマ、北迫→山本(大東大)、

小雨もようで、グランドは濡れた状態。前半12分神鋼PGで先制。ワールドも15分PGで追いつくも、神鋼18分PGで再逆転。20分、ワールドキックオフ後神鋼モールからSOミラーがタッチに蹴り出そうとしたボールをSH鬼束チャージしインゴールで押さえトライ。8−6とこの試合唯一のリードを奪った。24分、神鋼は八つ橋のカウンターから大きく攻め込み、ゴール前PKから元木のトライ(G)で13−8と再々逆転し以後ワールドにリードを許さず。37分にもミラー→元木のトライで20−8とし前半終了。

後半、それぞれPGで加点後ワールドは12分神鋼ゴール前PKから速攻、ラックから左にいた織田に渡りトライ。16分神鋼はワールド陣25m付近の相手スクラム。FB福岡がタッチに出そうとしたボールを小村がチャージ、苑田が拾いトライ。31分ワールドSH鬼束のハイパンから神鋼はボールを確保しラックを形成、出たボールを元木→苑田→大畑と渡り、大畑がワールド陣10ラインm付近から一気に持ち込みトライ(G)35−16と勝負決めた。ワールドは残り10分弱で<織田→向山>、黒川の2トライを返したが及ばず。

花園は約2万人の観客。神戸対決ということで小雨の中よく集まり、神鋼が5年ぶり8度目の優勝を飾った。前半ワールドは反則が多く、マイボールラインアウトの獲得率が悪ったことで主導権を握れなかった。また、福岡のプレスキック精度が悪過ぎて−<NEC戦は全部外したことや、キックオフのボールもダイレクトに出たりした>−安定したミラーと比べ意図した組み立てができなかった。もうひとつ、後半16分神鋼チャージからのトライは、鬼束のパスが浮いており、福岡がジャンプして捕球した分チャージされた。細かいミスの集まりが点差に現れた。

神鋼は昨年までミラーのキック中心の陣地取りから、両センターへボールの配球を増やしたことで全体的に前に行けるようになった。ラックの集散も神鋼が上回っていたので、ワールドに追いつける気配は感じなかった。しかし、後半30分過ぎから獲られた2トライは余計だ。日本選手権は再度ワールドかトヨタと戦わねばならないだろうから、ワールドとしては修正点が明確なだけに、「今度は行くんだ」という手応えを残したように思える。